株式会社M.M.C. 【支援領域・販売】
≪商品開発~販路開拓≫
画期的な発明をイノベーションと言いますが、この世の中の多くは既存品のイミテーションで成り立っています。消費者のニーズが変化することで既存品に改良が加えられ、顧客満足によって新たな市場が形成されて行きます。従って、製品開発するにはまず市場を調査し、顧客ニーズへ対して自社の強み(資源や技術など)を発揮する取組みが大切です。市場を調査しない事は、取りも直さずプロダクトアウトの発想と言えます。
一方、「消費者の話を聞いて商品開発したら、とてもじゃないが売り物にならない」との意見を耳にします。ニーズの本質を捉えなければ細かな事柄に振り回されますので、八方美人的な特徴のない製品になってしまいます。つまり、「ドリルを買うのではなく、開けたい穴を買う」のニーズの本質を掴むことが重要なのです。
最近では、大手企業もニッチな領域へ参入し、混乱の度合いは増すばかりです。しかし、中小企業は小回りが利きますのでスピード対応することや、事業領域(ドメイン)が限定されていますので集中することで十分に勝算はあります。そして、勝負は製品の開発力に掛かっています。その理由は4Pに関して大企業との競争では、価格は大量生産で負け、流通チャネルは既存の販路で負け、販売促進策はブランド力で負けるからです。従って、大手企業にも負けない顧客の心を鷲づかみする競争優位性に優れた製品開発が望まれます。
消費者や業界の動向と自社の資源や戦力を分析し、やっとの思いで立案した販売戦略へは、一方ならぬ愛着を感じていると思います。しかし多くの場合は、その戦略を立案したのはその企業の人です。従って、無意識の内に自社にとって都合の良い判断が混じり、自社にとって都合の良い戦略になっている可能性が高いのです。この販売戦略の4Pを、顧客目線で検証する切り口が4Cです。顧客目線で戦略を説明されれば、実務を担う営業の納得性も高まり、交渉相手の納得性も高まり、企業活動として一体感も向上します。もう一度、顧客側に立って販売戦略を検証してみましょう。
販売戦略が整ったら、いよいよ販路開拓です。一概に販路開拓と言っても、業種や業態や事業規模によって顧客像はまちまちです。しかし、その顧客にとっては、鵜の目鷹の目で欲しい商品を探していることに違いはありません。そして、顧客の立場になって知りたがっている情報を適切に用意すれば良いのです。
でも、一般的に営業に抱く期待は、『売れないモノでも売るのが営業』です。今のご時世、法的な問題も起さずにその様な営業は存在しません。『売れないモノは売れません』し、『売れるモノが売れない』事が問題なのです。時代に合った販路開拓手法を身に付けることが望まれます。では、何を準備したらよいのか。それは、
・市場や業界や競合を分析し、自社の強みを活かすことで得たビジネスチャンス(経営戦略)
・顧客ニーズに対して、競合品への差別化で仕上げた製品と得られる顧客価値(競争優位性)
・価格、流通チャネル、販売促進策(販売戦略、設定の根拠)
・生産ロット、リードタイム、回収サイト(現状と要望)
・的確な情報を発信するツール(営業マン、SNS、HP)
などです。
商品開発から販路開拓は、企業の収益に最も影響を及ぼす部分です。「こんなもんで充分だろう」では、この競争社会を生き抜くには心許無い話です。マーケットインの発想の下、消費者へ感動を与えることに限りはありません。偏に消費者が喜ぶ姿を追い求めるところに、企業の成長があると言えます。