株式会社M.M.C. 【支援領域・観光】
地域のアイデンティティ
地域のアイデンティティ(AI:aria Identity)とは、地域内での同一性や個性を示し、表現することで他地域との差別化(独自性)を図ろうとするものです。従って、観光客のイメージや期待に繋がるAIを明らかにし、観光に係る全ての組織がその範囲内で活動しなければ、違和感やイメージ倒れの謗りは免れません。
多くの企業や組織や人が関係するので、AIは統一性を持たせる為の必須項目となります。それは、『全員で地域を盛り立てて長く商売をするのか、纏まりもなく各々が目先の商売で宝を食い散らかすのか』の問題でもあります。このAIを具現化する上で標語となるのがコンセプトです。従って、補助金慣れしている事業者がその場限りの旨い汁に与ろうと、和を乱す事には要注意です。また、地元出身の著名人や大手企業を見境なく取り込もうとするのも注意を要します。それは、自らがAIを放棄し、纏まりのない商品・サービスを開発することに他ならないからです。
観光客の滞留時間が短いのは、町の一部にしか魅了する売り物が無く、全体を観て回る意欲を抱かす仕掛けがないからです。従って、観光客は事前の情報収集の中で各地での目的(観光・食事・体験など)を絞り込み、繋ぎ合せて観光行程のストーリーを構築します。これは、大型バスによる従来の発地型観光に類似していますが、自家用車が主流となった現在では観光客の選択は無限です。従って、一つの観光地に足止めしより多くのお金を落として貰うには、それに見合った沢山の仕掛けや他に類を見ない抜きん出た魅力が必要となります。
山登りに例えますと、最初は長閑な里山の小道ですが、途中からは岩を伝い、頂上近くでは残雪を踏締めて登ります。その間、空気も景色も天候も変化することを体感でき、更には雄大な自然を相手にした達成感も味わえます。この変化の連続が、飽きさせることなく多くの人々を引き付ける要因だと考えます。では、現状の観光地はどうでしょう。観光客にとって小高い丘がぽつりぽつりでは、時間を掛ける必要を感じないのは当然と言えます。では、観光地を大きな魅力ある山にするには、どうすれば好いのか。
AIを主軸に、今ある宝や眠っている宝またはイメージから湧き出る宝を磨き上げ、色々楽しめる仕掛けを作って観光基盤を厚くしなければなりません。活用できる宝が沢山存在する場合は時間を稼ぐことが出来ますが、見当たらなければ一つひとつ探し出し磨き上げ積み重ねなければなりません。そこには、各々の仕掛けを担当する役割の分担や全体へ調和させるコーディネータが必要となります。
一番頭を悩ませるのが、中途半端な地方都市と考えます。郊外には田園風景が広がり、中心部にはミニの都市部と観光名所がチラホラ。先ずは、田舎なのか…?都会なのか…?の判断です。大都会から見れば田舎であり、もっと田舎から見れば都会であり、当事者としては判断し兼ねる立ち位置です。しかし、都市観光では大都市を目指して行動しますので、政令都市にも満たない地方都市は適度な田舎であるべきと考えます。従って、近代的な箱モノや器が場違いに映るのは、観光客が抱く『田舎のイメージ』と迎える側が望む『都会でありたいのイメージ』のギャップの表れといえます。
どう考えたら好いのか、観光戦略は立案してみたが、何故か上手く行かないとお悩みの場合は、全体が見渡せられる経営コンサルタントか観光コーディネータへ相談されるのが好いでしょう。
現場で観光客へ接する人々がワクワクする戦略・戦術でなければ、感動を与えることはできません
“どこかオカシイ”や“どうしたら良いのか”と感じたら、お気軽にご相談下さい【携帯090-3799-8661】