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株式会社M.M.C. 【コラム MMCコラム(販売戦略の立案 その7)】

MMCコラム(販売戦略の立案 その7)

2019年8月25日(日)

前回は、3C分析を通じて、製品の特徴作り(Positioning)をお話ししました。時流と共に、生活のライフスタイルやビジネスの取組み方は変化し、顧客から要求される製品の特徴やベネフィットも変化します。これは、顧客ニーズの調査と商品・サービスにおける特徴作りとの関係性を示しています。

さて、Positioningが明らかになれば、顧客の明確化(Segmentation、Targeting)を経て、商品イメージをどう纏め上げるかへ取り掛かります。それは、端的に分かり易くインパクトある文言として、商品コンセプトへ纏め上げる作業です。そして、商品コンセプトに基づいて、次の4P(製品・価格・流通チャネル・販売促進策)への検討が始まりますので、一連の流れに淀みがあってはなりません。

これらの流れを無視して自己満足の商品開発をすれば、顧客が欲しがるものと掛け離れます。辻褄合わせに商品コンセプトを設定しようとすると、薄弱な根拠で誇大妄想的な大風呂敷のイメージになってしまいます。

この様な事例に遭遇すると、開発者の熱心さには感心しますが、一方では耳を塞ぎたくなります。聞けば聞くほど頭の中が混乱し、腑に落ちない内容がどんどん増殖するからです。それらは、商談会場で良く見掛ける光景となっています。筆者は、この分野で経験を積んでいるので指摘しますが、一般の方は指摘しない代わりに二度と見向きもしません。

『作っても売れない』多くの原因は、顧客ニーズにフォーカスした3C分析から事務処理的に順次展開する開発システムが機能していないからだと言えます。つまり、3C分析を用いて顧客ニーズを切り口とした競合品との差別化を図り、STPでその特徴による位置付けと対象顧客を明らかにし、商品コンセプトでイメージを固めます。これらの準備が整って初めて、4P(製品・価格・流通チャネル・販売促進策)をバランス良く仕上げようと『売れる』へ向けた商品開発がスタートするのです。

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