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株式会社M.M.C. 【コラム MMCコラム(経営戦略の立案 その7)】

MMCコラム(経営戦略の立案 その7)

2018年4月9日(月)

前回のクロスSWOT分析で明らかとなった経営戦略は、企業として取組むべき大きな方向性を示す内容となっています。多くは各部署に跨る内容ですので、中心となる部署だけが取組むのではなく、各部署との調整を行わなければ戦略の実現は困難となります。

例えば、戦略として「収益性の改善」が出て来た時、開発部には高付加価値製品の開発が、購入部には材料費のコスト削減が、販売部には新規開拓やリピータ増による売上げが、企業全体には変動費や固定費への経費削減が義務付けられます。つまり、企業内の各部署が連携して取組まなくては、経営戦略を忠実に展開する事は困難と言えます。このバランスを整え、成果が期待できるように調整することを全体最適化と言います。

どの企業も経営改善へ取組まれていると思いますが、大半は上手く行っていないのが実情です。右図の中小企業庁の発表では、①営業力・販売力の強化(売上げ)、②人材確保・育成、③販売価格引上げ・コストダウン(収益性の改善)が長年に渡る課題となっています。

企業存続の上で最も重要となる改善策が、何故うまく成果を出せないのか…? ②の人材確保面では、団塊世代の大量退職を補うには絶対数不足ですから、国内の休眠中の労働力や国外の労働力を発掘しなければなりません。しかし、その他の改善策の多くでは、先程の全体最適化を施していないから…と考えられます。

例えば、双発のプロペラ機の片翼にジェットエンジンを積替えても、上手く飛ぶとは思えません。もう片方もジェットエンジンにし、空気力学的に機体の形状と強度を修正するなど、正常に飛行する為にバランスを整える必要があります。このように新しく導入する改善策から期待する効果を得る為には、関係する部署と連携してバランスを取り、全体に馴染むよう調整する必要があります。従って、経営戦略によって何か新しい取組みを行う場合には、常に全体最適化に配慮しなければなりません。

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