ホーム » コラム » MMCコラム(経営戦略の立案 その6)

株式会社M.M.C. 【コラム MMCコラム(経営戦略の立案 その6)】

MMCコラム(経営戦略の立案 その6)

2018年4月9日(月)

前回までに、顧客や業界など外部環境の動向から「市場の機会」「市場の脅威」と呼ばれるビジネスチャンスを、これを手中に収められるかどうか「強み」「弱み」と呼ばれる社内の戦力を見てきました。

次のステップは、右図に示すように、各項目において箇条書きした内容を順次掛け合わせします。多くの場合、掛合せても意味を為しませんが、たまに『これをしなさい』と示唆する項目が見付かります。この項目が、経営戦略となります。この経営戦略は、企業全体に係る全社戦略と各事業部へ大きな方向性を示す事業部戦略で成り立っています。現場展開の段階では、各事業部が戦略の意向に沿った戦術展開を必要とします。因みに、この掛け合わせをクロスSWOTと呼びます。

ところで、企業として遣りたい事の大半は、顧客が望むモノに仕上がっていない話をしました。この原因は、結論へ導く前振としてS・W・O・Tの各項目へ鉛筆を舐めながら文章でダラダラと記述していました。見掛け上は戦略を立てなければバツが悪いので手順を踏むが、結論は譲りたくない。つまり、従来のSWOT分析の使われ方は、形式上の手順に成り下がっていたと言えるのです。

顧客や市場に適合させる戦略を導くのに、あれを遣りたいこれを遣りたいなどの想いが優先されるべきでない事はご理解頂けると思います。従って、広く認知されている事実・精度の高いデータ・確度の高い情報など、客観的公正さで情報を取扱うことが大切となります。

PAGE TOP