株式会社M.M.C. 【コラム MMCコラム(解決策々定に有用なPSシート その5)】
MMCコラム(解決策々定に有用なPSシート その5)
2020年7月14日(火)
課題解決への取組みとして、これまで従来の手法と筆者考案のPSシートを紹介して来ました。多くの専門家は、課題への対応に関して概ね「課題⇒原因探求⇒解決策々定⇒実践⇒検証⇒修正⇒達成」の流れで説明します。これは正論であり、各ステップが期待通りに実行出来れば、問題は解決して成果が得られる筈です。しかし、期待通りの結果となっていない現状があり、何処に問題があるのかを考える必要があります。
検討すべき要素は、目標自体なのか、解決策なのか、展開手段なのか、遂行力なのか、指導力なのかなど、沢山あります。そして、『解決への取組み』自体が抱える問題においても、全体最適化の視点で各ステップを順次確認して行くことが大切です。
先ず、問題の中から課題として採り上げる事柄は、その重大性・緊急性・波及性から判断します。つまり、放置していると目標達成に支障を及ぼす事柄に焦点を当て、改善対象として俎上に載せるのです。同時に、遣るべき事⇔遣らなくてもよい事vs出来る事⇔出来ない事の4象限で、改善すべき問題(課題)の優先順位を決めます。
次は、どうやって改善へ取組むのか…、つまり解決策の策定に入って行きます。当然ながら、障害を起こす原因を明らかにしなければ、適切な改善策の策定は出来ません。しかし、このステップに課題解決手法自体が抱える問題が、沢山潜んでいるようです。それは、① 原因を的確に捉え切れていない ② 他の遣りたい事柄への“想い”が横槍を入れる ③ 心理的バイアスが事勿れへ導く ④ 根拠不足で取組む意味合いが不明確などで、解決策が的を射ていないことが危惧されます。
そうであれば、現場にとっては中途半端な改善策であり、責任を果たすどころか余分な仕事が増えることとなり、本腰入れて取組むとは考えられません。残念ながら、論理的でないことが組織文化の混乱を招き、一本筋が通ったビジネス展開を阻害しているのです。従って、論理的思考(ロジカルシンキング)を考え方の基本に置くことも、対処法の一つになる…と言う事です。次回は、解決策々定の続きから始めます。