商品開発では、「プアなイノベーションより優れたイミテーション」を念頭に、先ずは競合品を調査することからスタートです

MMCコラム（発想転換　その３）

2018年3月30日（金）

世の中、『イノベーション』の言葉が持て囃され、経営革新や新規ビジネスや創業まで関係する例は枚挙にいとまがありません。環境や顧客ニーズの変化に対応しようと知恵を絞り、革新的な商品やサービスやその提供方法などを生み出そうとしています。しかし、本当のイノベーションに該当するモノは限られ、世に存在する商品やビジネスの多くは、先行する競合品のイミテーションだらけなのです。

一昔前、『プアなイノベーションより、優れたイミテーション』の言葉が囁かれました。まさに言い得て妙と思います。子供の頃にチキンラーメンが登場し、13年後にカップヌードル、その後のバリエーションの豊富さはご承知の通りで、最近では全国の有名ラーメン店の味を再現するところまで進化しています。しかし、その多くはチキンラーメンを元祖とする優れたイミテーションと言うことです。

先ずは、競合を調べて顧客ニーズを捉える事から出発します。消費者は云わば素人ですから事細かく対応する必要はありませんが、ポイントを押さえる上では外せません。そして、発想力・アイデア力に技術・具現化力が備われば、商品としての完成度は次第に高くなっていきます。本当のイノベーションはその先に待っていると言え、『非凡は平凡の中にあり』です。