見付けた課題をその場その場で改善するよりも、市場分析から導かれる経営戦略に基づいた解決策が望ましい

MMCコラム（経営戦略の立案　その１）

2018年4月9日（月）

以前、経営診断の中で経営戦略に関して触れました。経営戦略の立案は、環境変化に対応すべく市場分析からスタートします。つまり、今後のビジネスをどう展開するのか…、という原点に立ち戻っての検討です。この戦略立案がなされていないのであれば、改善策は場当たり的な対処法と言えます。

前回まで営業に関して述べましたが、元々「売れる」商品・サービスであることが前提の話です。いまだに、『作っても売れない』状況が全国に蔓延していることから、「売れる」状況へ仕上がっていないと推察されます。当たり前過ぎる話ですが、それが解決出来ていないと言う事です。

右表は、バイヤーとの個別商談会から「何故、売れないのか」の要因を探し出し、解決策へと導いた内容を示します。

1. 商品自体が問題
2. 商談する能力が問題
3. 事業への取組み方が問題

の３点が課題と想定されました。そして、改善策として

1. 意識・心構え・取組み姿勢
2. マーケティングスキル
3. コミュニケーションスキル
4. ビジネス関連の知識

への対応が望ましいと仮説を立てました。

研修会を開き改善を促したところ、次回の個別商談会において受講者と未受講者とでは、バイヤー評価にも商談成果にも大きく差が付きました。つまり、仮説も解決策も正しかったという事です。しかし、これだけを取り上げたならば、営業に係ってくる部分の最適化をしたに過ぎません。

先ずは、『強いから生き残ったのではなく、環境へ適合したから生き残った』の諺に沿り、ビジネス自体を骨太にする経営戦略の立案が求められます。